【おすすめラノベ】「勇者パーティを追い出された補助魔法使いは自分の冒険を始める1」レビュー
勇者パーティを追い出された補助魔法使いは自分の冒険を始める1
書籍情報
書籍名 | 勇者パーティを追い出された補助魔法使いは自分の冒険を始める1 |
著者名 | 芝 いつき(しば いつき) |
レーベル | MFブックス |
出版年 | 2021年 |
ストーリー紹介
女神の信託により今代の勇者が選ばれた、さらに辺境にて勇者と共に戦う剣聖と賢者が生まれると。辺境の村にて満十五歳になったエトウとその幼馴染のラナ、近く町の職業判定でエトウの職業は賢者、ラナは剣聖と司祭から二人に職業が告げられる。
二人は王都へ向かい教会本部で勇者ロナウド、魔聖ミレイと対面する。その後エトウは、王城での訓練、屋外での実践訓練、補助魔法の修行を経て、勇者パーティーのメンバーとして魔物討伐の旅にでる。しかし、補助魔法の有効性を勇者パーティーに示すことができなかったエトウは補助魔法の使用を禁止されてしまう。そして一年後、勇者パーティーでの存在意義を見出せなくなったエトウはパーティーを脱退する。
王都に戻ったエトウは補助魔法の価値を証明するため、一人の冒険者として生きることを決意する。ギルドでの実績を積み重ねたエトウは、アモーとコハクのオーガ属の親子、エルフ族のソラノといった奴隷たちをパーティーに迎え、自分の目的のための冒険を開始する。
こんな人におすすめ
いつか報われるときがくると信じて、物事に取り組んでいる人におすすめ
私のお気に入りポイント3選
読んだタイミングや環境によって思うことは人それぞれ、あくまで個人的な見解として、私が好きな人物や場面などをご案内します。
お気に入りポイント①
お気に入りポイントひとつ目は、エトウです。エトウの強さは「補助魔法」の才能もあるかもしれないですが、なにより「賢者」であることです。なるべくしてなっている。
『(前略)だけど、エトウの場合、今日よりも明日の方が強い。剣も魔法もずっと鍛錬を続けている。(後略)』
勇者パーティを追い出された補助魔法使いは自分の冒険を始める1 | 芝 いつき
魔法師団の団長ピュークに評価されたこと、勇者パーティーでの不遇の扱いなど、過去経験が原動力となり彼の人生が前進していく。その変化が楽しみになっていきます。
お気に入りポイント②
お気に入りポイントふたつ目は、コハクです。額に琥珀色の角が特徴のハーフオーガ属の12歳の少女。たまにみる年齢に似合わないエトウに対する彼女の言動がおもしろいです。
『過去の克服どころか、未来を失うところだったわよ!』
勇者パーティを追い出された補助魔法使いは自分の冒険を始める1 | 芝 いつき
主にエトウの護衛役を務めることが多いからか、弟に接する姉のような戦場でのコハクは魅力的です。普段の生活では子供っぽいですが。。。
お気に入りポイント③
お気に入りポイントみっつ目は、国王陛下です。おそらく勇者パーティーとしてエトウが王都を旅立って以来だと思われる国王陛下への拝謁。謁見の間での国王陛下とエトウとの会話には、思わず泣いてしまいました。
『そうか。エトウは余との誓いを覚えていてくれたのだな。励めよ』
勇者パーティを追い出された補助魔法使いは自分の冒険を始める1 | 芝 いつき
さいごに
いかがでしょうか、タイトルの「補助魔法使い」というワードから、どのように仲間を活かして戦っていくのかというのが気になって手にした本でしたが、エトウの主体性から人生が好転していくストーリーが面白かったです。久しぶりに泣くこともできましたし。
これからの展開が楽しみな作品でした。以上です、ありがとうございました。