【おすすめラノベ】「転生してハイエルフになりましたが、スローライフは120年で飽きました1」レビュー
転生してハイエルフになりましたが、スローライフは120年で飽きました1
書籍情報
書籍名 | 転生してハイエルフになりましたが、スローライフは120年で飽きました1 |
著者名 | らる鳥(らるとり) |
レーベル | アース・スターノベル |
出版年 | 2021年 |
ストーリー紹介
ここは深い森の中、外部からはプルハ大樹海と呼ばれる森の中心部にハイエルフが住んでいる。そのハイエルフのひとりエイサーは、理想的なスローライフを送っていた。しかし、物心ついてから120年間つづいたその生活もついには飽きてしまう。
『よしエルフの生活はもう良いや。私には、・・・・・・うぅん、僕にはちょっと向いていなかったね。コレ』
転生してハイエルフになりましたが、スローライフは120年で飽きました1 | らる鳥
前世である地球の人間だった記憶をもつ彼にとって、この生活の刺激の乏しさは限界だったのだ。そして、ついに刺激を求め外の世界へと出発した――――。
前世の記憶を持つ変わり者のハイエルフであるエイサーの刺激をもとめ各地を旅する物語が今はじまります。
こんな人におすすめ
やりたいことが無い!見つからない!そんな状況を変えたい人におすすめ
私のお気に入りポイント3選
読んだタイミングや環境によって思うことは人それぞれ、あくまで個人的な見解として、私が好きな人物や場面などをご案内します。
1.変わり者
この世界では一般的にドワーフとエルフといえばお互いを忌み嫌う存在、なはずが・・・・・・、エイサーはというと、
『だって会った事もないのに嫌うって、変でしょう?』
転生してハイエルフになりましたが、スローライフは120年で飽きました1 | らる鳥
言われてみれば確かに、会った事もないドワーフを嫌う事の方が変な気がする。前世の記憶がそうさせるのか?興味の赴くまま行動するエイサー。もちろん周りからは変わり者扱いされるけれど、その自由なところが羨ましい。これまでの人生の中で本当は経験できたはずのことも、偏見や思い込みでその機会を逃していたかもしれないですね。
2.精霊視
精霊のことをエイサーは親しき友人で仲間でもあると言う、ときには精霊にお願いして力を振ることもあるけれど。旅の途中で出会う精霊
下から空を眺めると、悪戯を思いついたかのように風の精霊が西風の中から地表近くまで降りてきて、びゅうと強い突風を吹かせて笑うのだ。
転生してハイエルフになりましたが、スローライフは120年で飽きました1 | らる鳥
ハイエルフの特権か想像すると清々しい。一日のうちの大半の時間を過ごしているビルの中では、そんなことを感じることはできないのが残念だけど。たまに外を歩くときは、私もこんな情景を想像しながら風を感じてみようかと思う。
3.時間感覚
一千年を超える寿命を持ち老いと無縁なハイエルフの時間の流れは人間と違い、平気で興味のあることに何年も費やすことができる。でも人間は、人生100年時代と言われるけれど、年が経てば老いていく体に低下する思考力、何かに費やすことのできる時間はとても短い感じがしますね。
やりたいことが沢山あったとしても全てやることはできないですし、でも、やりたいことが無くったって時間は過ぎ去っていってしまう。いっそのこと、すぐに飽きてしまってもいいから興味のあることに飛び込んでいっても良いかも知れないなあ。エイサーの流れる時間を考えていると、自分の時間について考えさせられます。
さいごに
いががでしょうか、さすがに前世の記憶をもったままハイエルフの森の中で生活するのは苦痛かなあ。まったく刺激もなさそうで、それが他のハイエルフたちには当たり前なんでしょうけど。でも、今の自分には刺激があるのかというと微妙ですが、ちょっと外に出かけてこようかな・・・・・・。では、ありがとうございました。