【おすすめラノベ】「俺だけレベルが上がる世界で悪徳領主になっていたⅡ」レビュー
俺だけレベルが上がる世界で悪徳領主になっていたⅡ
書籍情報
書籍名 | 俺だけレベルが上がる世界で悪徳領主になっていたⅡ |
著者名 | わるいおとこ |
レーベル | ファミ通文庫 |
出版年 | 2021年 |
ストーリー紹介
ナルヤ王国のルナン王国侵略を阻止したエルヒン。ユセン、ギブン、ジントの3人の家臣を獲得し自領に帰還するも、息つく暇もなく次の行動を開始する。ジントと約束した奇跡を起こすため、ブリジト王国の侵略によって滅亡の危機にあるロゼルン王国とそれに直面するユラシアを援護するため奔走する。大陸を統一しゲームクリアを目指すエルヒンの、戦略と知略をめぐらせる戦いの第二幕が開始される。
こんな人におすすめ
職場の士気が下がっていることに気づいてしまった人におすすめ
私のお気に入りポイント3選
読んだタイミングや環境によって思うことは人それぞれ、あくまで個人的な見解として、私が好きな人物や場面などをご案内します。
お気に入りポイント①
お気に入りポイントひとつ目は、[士気]です。数万、数千の多くの兵士を運用するうえで重要な項目のひとつです。ろくに戦闘訓練もうけていない兵士、諦めてしまった兵士の士気は低く、それを指揮しないといけないエルヒン。士気を上げるべく計画し考えるエルヒンの行動がおもしろいです。[士気]を数値で見ることができるエルヒンだからこその機転ですかね。ゲームではコマンドで済むような内容も、それを実際に自分がおこなうとなると骨が折れます。
いくら優れた戦略を考えても実行できなければ意味がない。
俺だけレベルが上がる世界で悪徳領主になっていたⅡ | わるいおとこ
職場の士気は数値では見れないですが、みなさんは何に気をつけてますか?顔色や表情、言葉遣い、出勤時間、態度?士気が下がるとミスが増えたり生産性が落ちたりするので、そんな状況になるのは恐ろしいです。ほんとに士気が重要なのは同感です。
ただ、たまに士気のことばかりに気を回していると、自分は何の仕事をしているんだってなるのは辛いですが。「自分の士気は自分で上げる!……いや、誰かに上げて欲しい。」
お気に入りポイント②
お気に入りポイントふたつ目は、ジントです。年齢21、武力93、知力41、指揮52。エルヒンとジントのふたりが協力して戦場を駆け巡る姿がかっこいいです。前回リノン城奪還のため城門で共闘したときも凄かったですが(狂気じみていましたが)、
『どうした。今まで互いに背中合わせで一緒に戦ってくれた人がいなかったか?生死をかけてふたりで敵に立ち向かうなんて面白いと思わないか?俺は最高に面白いと思うが。クッハハハハハッ!』
俺だけレベルが上がる世界で悪徳領主になっていたⅠ | わるいおとこ
前回と違いエルヒンの臣下となり忠誠心があがったジントの戦いは、まさに戦鬼!
お気に入りポイント③
お気に入りポイントみっつ目は、ユラシア・ロゼルンです。初対面で悪徳領主の風聞からエルヒンを殺そうとした彼女。今度はロゼルン王国第一王女として、プリジト王国の侵略に立ち向かいます。高貴なその言動からくる普段とは違った魅力に引き込まれます。
『黙りなさい!自国民が目の前で死んでいくのを放っておきながら、家族と国のために戦ってくれと必死に叫んでみたところで、何の意味があるというのですか!彼らもロゼルンの国民であり家族です!』
俺だけレベルが上がる世界で悪徳領主になっていたⅡ | わるいおとこ
さらに、ユラシアの新たな一面が見られるところも楽しいです。(ただ少し狂気じみたところもありましたが)
さいごに
いかがでしょうか、エルヒンの言動によって、兵士の士気が上下したり、ジントとユラシアの心情も変化してゆく、そしてそれが戦争の勝敗を左右するところがおもしろかったです。駆け抜けるように本を読みました。おすすめです。
それに、リーダーの言動は本当に気をつけないといけないですね。ブリジトの王のようには、なりたくないものです。以上です。では、ありがとうございました。